希望の国のエクソダス(著者:村上龍 氏)

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1年以上前に友人に頂いて読んだ本です。
恥ずかしながら、今までどれだけの本を読んできたか?分からないほど読んで来ましたが、村上龍デビューです。(この本がはじめてです。)

ひと言でいうと、衝撃的な一冊でした。

まず表紙を開いて「著者紹介」に目を通す。
村上龍が、僕と同郷・長崎県の生まれだったことを知りました。
それまで、僕にとって村上龍は「カンブリア宮殿の人」でした。

まず僕が頂いた文庫版は2002年が初版ですが、もともとは2000年に出版されている小説であり、出版前に1998年〜2000年に連載されていたということだ。

村上龍氏が執筆前に、経済や教育の専門家に対して入念な取材を重ねた「取材ノート」も刊行されているらしい。

それから10数年後の2014年1月に僕が手にしたのだが、まるで予言の書のようなリアリティーだった。

・ITを駆使した起業
・メディアでの広告収入
・電子マネー
・リーダーなきリーダーシップ
・映像配信
などなど・・・・

僕のオフィスのパソコンがインターネットに繋がった、1997年の年末と同じ頃に、これだけの近未来を創造していた人がいた。この頃に、この本と出会っていたら、今の僕はどうなっていただろうか?

主人公のポンちゃんは、校長先生の尻を叩くという事件を起こしたものの、それ移行は、暴力ではなく「経済」の力で、未来を語ろうとする。そういう発想は、明治維新の立役者・坂本龍馬と似ている。

印象深いシーンは、ポンちゃんが全国で起った中学生の不登校の首謀者として、国会で証人喚問されるシーンだ。

議員「なぜ?君たちは学校に登校しないのか?」
ポン「ではなぜ中学校というものが存在するのか?」
議員「それは法律で義務教育が規定されているからだ」
ポン「コミュニケーションできません・・・」
(※記憶で書いてるので、多少違うかも・・・)

80万人の不登校者がいれば、80万通りの理由がある。
でもその殆どは「学校なんていらない」と思っている。
あんた(議員)は学校は必要と思っている。
必要だと思っているから、なぜ登校しないのか?と問う。

不要と思っている人間と、必要と思っている人間とでは
ハナから論点が噛み合ない。コミュニケーションにならない。

この辺は、最近の国会審議にも言える。

そしてやっぱり、ポンちゃんの言った
「この国には何でもある。だが、希望だけがない」
は、心に刺さる。

もう出版から十何年も経っているので、ネタは十分にバレバレかもしれないが、ぜひ読んで欲しい一冊なので、このくらいにしておきたいと思います。

 

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