☆ この本は、あまり公共の場で読まないことをオススメします。とくに84ページ〜の数ページは・・・・汗。
僕は上記のページを、地下鉄の中で読んでしまい、笑いを堪えることができず、ひとりで引きつった笑いを浮かべ、ニヤニヤしてて、完全に変な人と思われたと思います。爆
それだけでも、オススメするには十分なほど、面白い本でした。
タイトルの「69」は、この小説の時代設定「1969年」を意味します。
そして主人公は、”あとがき”にもありますが、当時高校生だった村上龍本人です。
舞台は、長崎県佐世保市。(僕の高校時代の生活圏は、長崎市なのでちょっと違う)
まず読み始めて驚いたのは、この主人公のケンと、僕はソックリだってこと。
最も僕と同じ部分は、主人公の親友で、良きパートナーのアダマ(山田くん)が、主人公に言ったひと言。
「あのさ、ケンは何て言うかね、これ悪か意味やなかよ、アイデアていうか考えることは抜群だけど、ほら、なんもせんやろ?」
色んなことを思いついて、すぐに「やろう!」って言い出すんだけど、具体的なことは自分では何もやらない。周囲の人を巻き込んで、全部やってもらう。自分は口だけ・・・。
そうやって、あっという間に主人公に感情移入できた。
先日紹介した「希望の国のエクソダス」やその他の村上龍氏の作品と比較すると、えっ!?というくらい、軽いタッチ(ノリ?)で、愉快な作品だと思った。
しかしそれと同時に、この本に描かれている高校生の頃の村上龍があってこそっ、って言うか、こういう部分が根底にあってこれが原点なんじゃないか?と思えた。
そういう意味で、これから読む予定の「コインロッカーベイビーズ」「限りなく透明に近いブルー」「半島を出よ」の前に、この作品を読んでいて良かったと思う。
増々、村上龍氏の作品が好きになった一冊です。
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