名古屋エリアを中心に盛り上がっている映画『名も無い日』(日比遊一監督)
小生も公開初日の2021年5月28日、その日比監督による舞台挨拶が行われた上映会に参加し、作品を鑑賞することができました
作品のテーマは、
家族の死、大切な人の死
日比監督ご自身、舞台挨拶でグリーフ・ケアという言葉を持ち出されていましたが、死ぬ前に大切な人を大切にしてあげられなかったという想いが、重く込められていました
実は、2週間ほど前にも、このコロナ禍の中、同級生が2名亡くなっていたことを知りました
そして、いつか迎える自分の死
人は必ず死ぬ
人生は一度しかない
人はいつ死ぬかわからない
半世紀を超える人生の中で、死について、それなりに学び、考えを深めていたつもりですが、映画『名も無い日』を鑑賞した後、自身このところユーモアが少し足りないかもと自覚することができました
そのユーモアの大切さを教えてくれたのが、本日ご紹介するコチラの逸品です
『よく生き よく笑い よき死と出会う』 アルフォンス・デーケン 新潮社
著者のデーケン先生は、惜しくも昨年、88歳で天寿を全うされました
それ以降も、私的に日課の実践読書術で大変お世話になっています
それでは心に刺さるフレーズを採り上げてみましょうか
長い人生において最大の試練は「死」に直面すること
「死」について学んでいれば、同時に生きることの尊さも発見できる
「良い死」を迎えるためには、中年期の過ごし方がとても大切
人間は変わりつつあるもの
今日一日を大切に生きる
全ては私の人間的な成長のために必要なこと
書物との馥郁たる出会い
読むこと、考えることの喜び
自分にとって、何が大切か、今まず何をすべきか
何を言うかではなく、何をしたか
自分はどこに向かって旅をするか
そして、デーケン先生は、死に向き合う準備の最初のステップとして、
中年期の「八つの危機」を紹介されています
そういえば、昨年、河合隼雄先生の著書『中年危機』をご紹介していましたね
https://books.view.cafe/science/774/
① 時間意識の危機
② 自分の役割意識の危機
③ 対人関係における危機
④ 価値観の危機
⑤ 思いわずらう危機
⑥ 平凡な人生の危機
⑦ 死に直面する危機
⑧ 真面目になりすぎる危機
自身、昨年の河合隼雄先生の著書『中年危機』との書縁、映画『名も無い日』鑑賞、そして今回のデーケン先生再読と、そろそろ大切なことへの準備を真剣に始めなさいという暗示なのかもしれません
そして、
豊かな老いを生きるための六つの課題
① 手放す心を持つ
② 許しと和解
③ 感謝の表明
④ さよならを告げる
⑤ 遺言状の作成
⑥ 自分なりの葬儀方法を考える
出版時、終活という言葉は、人口に膾炙してはいなかったように存じます
本書の後半では、「死への恐れ」を乗り越えるヒントとして
ユーモア感覚
をオススメしています
また、その中では、言葉の豊かさを再認識することも力説していますね
ドイツ語でデンケンdenken(考える)、ダンケンdanken(感謝する)
英語でも、to think(考える)とto thank(感謝する)はよく似ています
日本語に置き換えると、どんなダジャレが飛び出すのか
皆さんも少し考えてみませんか
何れにしても、日々、大切なことを大切にする習慣を大切に
そしてユーモアを忘れず
デーケン先生お得意の、
「なんにもデーケン(なんにもできない)」
なんて独自フレーズを身に付けておくことも大切かもしれません
そして、
「にもかかわらず」笑うこと
ちなみにデーケン先生との書縁は15年前のこと、ツイてる無電柱化の伝道師・井上利一(リーチ)さんのコチラのブログでしたね
http://blog.livedoor.jp/drj1966/archives/51088555.html
ご縁に改めて感謝です
コロナ禍が落ち着いたら、久しぶりにご一緒したいものですね
そう、縁起でもない話ですが、お互いいつ死ぬか分かりませんので
会える時に会っておくこと、大切です
コチラも読みたいと思ったら感即動でどうぞ!
そして小生の場合、「死」タナトスと来たら、エロスもセットで考え抜かねばなりません
festina lente
carpe diem
memento mori
今回もお役に立てれば幸いです
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