先日はエヴァンスを紹介し忘れていたのを小ネタに
今回も同様企画ですが、その異名「ジャズの帝王」
本日泣く子も黙るマイルス・デイヴィス三十三回忌
これまた名盤の誉れ高い作品が手足の指の数を超え
絞ることが大変難しいのは承知の上で進めてみます
好き嫌いは別にして先ず紹介しなければならぬのは
『Kind of Blue』 <1959>
ジャズはこの作品を作るために生まれたとの評価も
勿論小生もテープダビング時代に聴きまくりました
しかしながら唯一解せないのが2曲目のピアニスト
この曲だけビル・エヴァンスでなくケリーなのです
ケリーとは名手の誉れ高いウィントン・ケリーです
ソロ作品リビングのCD棚に鎮座したりしています
ところが実はどちらかというと苦手タイプなのです
その2曲目を抜いても収録時間は36分程ですから
お蔵入りさせ、エヴァンス演奏曲のみで良いのでは
今回久しぶりに聴いて、2曲目途中で飛ばしました
実は収録当時、エヴァンスは既に解雇されていた身
それでも、作品の世界観はエヴァンスなくして無理
そんな事情で帝王マイルスが急遽招聘したのかしら
正規メンバーのケリーは一曲のみで、GoHome
それはそれでプロとして辛かったことかと存じます
そんな裏話があっても作品の価値は変わることなく
ジャズ史に燦然と輝く不朽の名作に間違いなしです
一方で、不動のメンバーと言えるのがコチラの作品
『Miles : The New Miles Davis Quintet』 <1955>
第一期黄金クインテットが奏でる最初の作品ですね
ガーランド、チェンバース、フィリー・ジョー・J
そこに、若きジョン・コルトレーンが加わりました
翌年に、同じメンバーでマラソンセッション4部作
そして、あのラウンド・アバウト・ミッドナイトへ
モダンジャズという括りでは、至高のクインテット
改めて、そんな想いが湧き上がり、感慨深いですね
コチラの作品『小川のマイルス』という呼称も秀逸
演奏は、バンドデビュー作とは想えない程の成熟感
落ち着きがあり、叙情的かつ耽美的な世界観ですね
ジャズ初心者にも、文句なしにオススメできる作品
もっと評価されてよいと声を大にして伝えたいです
そして、今回最後に紹介するのはコチラのイチオシ
『In A Silent Way』 <1969>
世間的には、次作『ビッチェズ・ブリュー』が有名
それでも、私的にマイルスはココが頂点と想います
フュージョンというジャンルはココから始まった?
そんな評価は稚拙でありジャズの可能性が全て包括
それ程の価値高き作品と言い切ってしまいましょう
A面B面、各1曲というフォーマットも素晴らしい
A面、あのトニー・ウィリアムスにハイハットのみ
この仕打ちで彼はバンドを去ってしまったのかしら
特筆すべきはジョン・マクラフリンのギタープレイ
拙い表現で恐縮ですが、カッコ良すぎの一言ですね
ウェイン・ショーターが残っていてくれたのも嬉し
B面中盤のソプラノサックス演奏は失禁ものですね
面白いのは、何と鍵盤奏者が3名も召集されたこと
ハンコック、コリア、そして、ジョー・ザヴィヌル
ちなみにB面は、そのザヴィヌルとマイルスの合作
忘れてならないのはデイヴ・ホランドのベースです
初のエレクトリック・マイルスにして最高傑作では
もちろん、独りでじっくり向き合うことがオススメ
ある意味ロックファンにこそ是非聴いてもらいたい
アンビエント・ミュージックとしても秀逸かもです
うう、書きたいことが次から次へと湧き上がります
そして、マイルスに相応しい書籍がコチラの文庫本
『現代の帝王学』 伊藤肇 著 PHP文庫
何度も読み返している、オススメのビジネス本です
実は、音楽シリーズも今回で丁度1年が経ちました
月2ペース24本、想うままにに紹介してきました
今回を節目に、そのペースを少しユルくしてみよう
そんな想いも芽生えましたが、断筆ではありません
気が向いたら取り組む、そんなスタイルでご容赦を
まだまだ紹介したい音源が、無尽蔵にありますので
今回も共感いただければ嬉しく存じます
それでは、またね!
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