このドラマ(TBS系列)が放送されていたのは、父が他界する1ヶ月前の2015年4月〜でした。
看取りの為に、仕事を休み実家で生活していた時に、毎晩、母と一緒に観ていました。
何一つ長続きしない田舎の青年が、料理に目覚め、そしてその道を極めて、天皇の料理番として生涯を勤めるあげるというストーリーです。
両親をはじめ、故郷の家族。とくに肺の病で劇中で死去する兄の支え。
仲間との出会い、裏切り、絆。
師匠との出会い、厳しい指導、愛情いっぱいの応援。
そして、妻の献身。
全12話、どこも涙なしでは観ることはできません。
一緒に観ていた母が、主人公を観ながら「あなたを観てるようだね・・・」と、ひと言。
僕が「え!?俺、佐藤健(主演)にそんなに似てるか?」と言うと、母は笑いながら「思いついたら、走り出すところよ」と。
母に言わせると、劇中の主人公よりも、もうちょっと危なかっしい感じだったそうです。
この作品の中で、僕自身が最も印象深いのは、小林薫が演じる主人公の師匠である宇佐美さんでした。
そっくりだったんです。
僕の師匠と。
スーツの着こなしや、普段のもの静かな雰囲気、しかし芯に熱いモノを持つ。
そして何よりも、部下をはじめ、お客様、周囲の人々への気遣い・心遣い。
ちゃんと見ていてくれるという、絶対的な安心感。
カッコいいんです・・・。
師匠の宇佐美(小林薫)さんは、主人公の篤蔵(佐藤健)を、愛称「ペテ」と呼びます。
ペティーナイフのように小柄だからです。
そのペテ公が、厨房の下働きでくさりかけてると、鍋を2度洗う意味や、包丁を納得いくまで研ぐ意味を教えてくれます。
一人一人のお客様の気分、その日の天候、天然物の食材というのは、どうしても自分では何ともならない微妙な変化がある。
しかし、厨房の掃除や鍋洗い、包丁研ぎは、自分さえ律することができれば、絶対に応えてくれる。
そこを決して手を抜かずにやることが、「真心」であると教えてくれます。
ちゃんと全ての行動に「意味」がある。
その意味を、理解し、自らが実践した上で、リーダーシップが成り立つのだと学びました。
オススメの作品です。
(ハンカチじゃなく、タオルを用意して観ましょう!)
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