正直、この百数十ページの薄い文庫本を、最初に読み出してから読了するまでに、なんと3ヶ月以上かかってしまいました。
何度も何度も読みかけては挫折し、読みかけては挫折しを繰り返して、なんとかようやく読むことができました。
暴力、セックス、ドラッグが取り上げられるストーリーなんて、映画などで今までにも星の数ほど観てきた。今さらそれらの表現が多少リアルなくらいで物怖じするほどヤワじゃないと自負してました。
しかし、なんと言うんでしょうか?1978年の長崎を舞台のこの物語は、私にとっては“生々しい”なんていう言葉では表現できないほどの感情が湧いてきて、先へ読み進むことができませんでした。
1978年と言えば、私はまだたった6歳。そんな頃に、故郷の長崎を舞台にこんな光景を描いた人がいたなんて・・・。
本当はブログに書くこともやめようと思っていました。言葉で表現できないなんて、書きようがないですからね。苦笑
でも、今後も村上龍氏の作品を読むのなら、このデビュー作を通らない訳にはいかない。もし、この本を読み切ることができないなら、村上龍氏の本を読むことをやめるしかない。と、自分でも理解できないような大げさなことを考えてしまいました。
そして、とにかく毎日バッグに入れて携帯し、少しずつ、少しずつ読み続け、ようやく読み終えました。
正直、そんな思いをして読んだ本をオススメできるか?と思いましたが、この投稿は決してオススメではありません。あくまでも、読み切ったという安堵の気持ちを記しておきたかっただけです。
主人公のリュウにとって「限りなく透明に近いブルー」は、僕にとっては「限りなく真っ暗に近いブラック」でした・・・汗
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